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ちゃーりーとちょこっとレーティング工場

20代サラリーマンのまったり株式投資記録です

PPM的投資戦略(その2)

投資方針・手法


こんにちはー!

今週の日経平均も下げてますね。
わたしのポートフォリオも真っ赤です。
ですが、一月にすでに一回大きな下げを食らってたので、耐性がついてしまいました…。


さて、今日は前回(「PPM的投資戦略(その1) 」)の続きです。


PPMを投資に応用できないかと考えてみました。
ですが結局、指標のスクリーニングを単に視覚的にわかりやすくしただけのような感じになってしまった感もあります…(-_-;)

一応、自分の頭の整理のためにまとめてみます。

長いので、時間のない方・あんたの記事はいつもつまらんのよ!という方は、最後の「まとめ」の部分だけでもご覧いただけたらと思います。

アドバイスや感想等いただけたらとてもうれしいです!



おさらい

 

簡単にPPMのおさらいです。

PPMとは、ある一つの企業が抱えている複数の製品・事業群に対して、戦略的な資金配分を考えるために使われる分析の枠組みです。

市場の成長率と相対市場シェアの二本の軸を使って四象限の枠組みを作り、そこに対象の企業の製品・事業をすべてプロットします。


プロットされた製品・事業は、各象限において下記のようなキャッシュの流れになる傾向があります。 

f:id:ohnum:20160209192047p:plain

各象限は、それぞれ「金のなる木」・「花形」・「問題児」・「負け犬」とも呼ばれています。

f:id:ohnum:20160209192035p:plain


PPMから導き出される基本原則は、「金のなる木」で生み出されたキャッシュはその中で留保したり再投資したりせずに、ほかの製品・事業群にまわすべきというものです。

「金のなる木」は成長率が低く今後一層の売上拡大が難しいため、「花形」や「問題児」といった成長性が高く伸長が見込める製品・事業にキャッシュをまわしたほうが、持続的な成長が期待できるというわけです。



PPMとお金の流れ


PPMは企業のポートフォリオを分析したり戦略的なお金の動きを決めたりするのに用いられるものですが、お金の動きそれ自体を検証・予測するうえでも非常に強力です。

個人的に、PPMによるお金の動きの見方には二つあると思っています。

 

一つ目が、過去どのようにキャッシュが流れてきたか、それは妥当な動きであったのかを検証するためです。
二つ目が、将来的にどうキャッシュが流れるのが合理的あるいは現実的なのかを考えるためです。

つまり、企業分析におけるPPMの使い方としては、製品・事業ポートフォリオについて過去から現在に至るいくつかの時点のデータをプロットすることで、実際にキャッシュは合理的に動かされてきたのか、他社と比べて効率的に成長してきたのか分析するというのが一つ。

もう一つが、今のポートフォリオの状態とこれまでのキャッシュの動きを照らし合わせて将来のキャッシュの動向を予測し、ありうるポートフォリオの分布を推し量るというものです。


このようにPPMは、ポートフォリオを時間軸に沿っていくつか作成して見比べることで、お金の流れの検証や予測ができます。

過去のお金の動きと現在のポートフォリオの分布をあてがうことで、この先のお金の動きを類推できるわけです。

そんなPPMの特徴は投資にも使えるんじゃないかなーと思いました。
いろいろな企業を一つの枠組みにプロットすることで、投資資金が集まってきそうな企業があるかどうか探し出すという感じです。




PPM的投資手法

 

PPMを投資に用いることで、これまでの投資資金の流れの傾向から今後どう投資資金が流れるかを検討できるのではないかとわたしは考えています。
過去の投資資金の流れから将来の動きを類推するというものです。

 

分析の流れは次の通りです。

1. ある業種や企業群に属する全企業について、「売上高成長率」・「相対時価総額シェア」・「ROE」の三本の軸、および「EBITDA倍率」の円の大きさで三次元のバブルグラフを作る
 *現時点と過去のいくつかの時点におけるデータで複数のグラフを作成

2. グラフのポートフォリオが時系列に沿ってどう動いてきたかを検証して類型化する

3. 現時点において相対的に外れた円の大きさ(EBITDA倍率)を持つ企業がないか探す

4. 外れている企業がある場合、その企業を起点に投資資金が動きうるかを、過去の動きと照らし合わせて予測する


使いどころとしては、スクリーニングを終えた後の次のステップに適していそうです。

スクリーニングをした後、いきなり定性分析に入っていてはいくら時間があっても足りないし、実際にいい企業が定性分析で見つかってもその割安さが是正されるとは必ずしも言えません。

PPM的手法を使うことで、スクリーニング後にさらに企業の候補数を絞ること、割安さの是正がされうるかを事前に分析することができると期待しています。


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PPMを投資に使うにあたっての軸は上記の通り三つ、「企業の売上高成長率」、「相対時価総額シェア」、「ROE」がいいかなーと思っています。

「売上高成長率」には、直近二年間と今期予想コンセンサスの計三年間の平均成長率を取ります。

「相対時価総額シェア」は当該企業時価総額÷業種全体時価総額です。
ROE」は今期の予想値を用います。

(業種を分析するときは、「業種の成長率」、「当該業種時価総額÷業界(or株式市場)全体時価総額」、「当該業種ROE」を用います。)

ただし、これだけだと、株価の高低を追えないので、企業をプロットする際、その企業のEBITDA倍率の値を円の大きさで表します。
(この前までPER×PBRでしたが変更しました)

以上の三本の軸と円の大きさで三次元のバブルグラフを作ります。
イメージこんな感じです。

f:id:ohnum:20160312221817p:plain


ちょっと遠近感の出し方微妙で分かりずらいので、ブログにこの図を上げることはもうないかもしれません笑
三次元のバブルグラフを作れるツールをご存知の方いらっしゃたら教えてください(._.)


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このグラフ上では、基本的に、左上手前にEBITDA倍率の円の大きい企業がプロットされやすく、そこから右下奥に向かうにつれて円の小さい企業になっていくはずです。

この方向からあまりにも外れた円の大きさの企業があれば、そこを起点に投資資金が集まる(あるいは資金が出ていく)ことになりそうだとまずは考えられます。


ただ、投資資金の流動が起こりうるかを考えるために、過去のデータを用いて考える必要があります。

過去から現在にかけて複数の時点のデータでこのグラフを作成して、ポートフォリオの動き方になにか特徴がないかを考えるわけです。

類型化できそうなら、それを現在のポートフォリオに当てはめて将来の動きを予測するという流れです。




PPM的投資の仮定と思考法

 

この枠組みを使って将来の投資資金の動きを考えるにあたっては、PPM同様、仮定を置きます。

以下の四つです。

 

1. 投資資金は成長率やROEが高い企業に集まりやすい

2. 成長率は時間の経過につれ自然に下がる

3. 相対的に割高な企業から他の企業に投資資金が移る場合、相対時価総額シェアが比較的に近いところへ優先的に資金が移る (投資資金は相対時価総額シェア軸の距離が遠いところへ動こうとするときほど大きなエネルギーが必要)

4. 業種の時価総額は一定とする (他業種株や他金融市場との投資資金の流出入を考えない)

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1,2については特に言うところはありません。
無理のない仮定かと思います。

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3は、相対的に割高な企業があれば、時価総額が同じようなレベルで比較的に安めな似たような企業に資金が移るというものです。

あたりまえかもしれませんね(^_^;)

ただ、これは経験則なので修正の必要は今後かなりあると思います←
業種ごとでも資金の動き方に特徴があると思うので、これからまたいろいろな業種の過去の資金の動きを分析して仮定は置きなおしていきたいです。


とりあえず、この仮定の肝としては、割高な企業の投資資金は相対時価総額シェアが同じような水準の企業へ優先的に移るという点です。

概して、時価総額が離れていると、ほかの条件が同じでも同業種として見られていないような株価評価が下されがちです。

それゆえ、EBITDA倍率が相対的に割安な外れ値にある企業があったとしても、上記のグラフ上で相対時価総額シェア軸の距離が近いところに割高な企業がなければ、そう簡単に株価はあがらないということです。

仮に遠いところに割高な企業がある場合、当該の割安企業と割高企業とを線で結ぶように他の企業がプロットされていなければ、資金は移りにくいと考えています。


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4は単純化するために置いているだけです笑
業種内で投資資金のパイは決まってて、同業内の企業間で投資資金が動くと仮定することで、お金の動きを想定しやすくしています。

ただし、この仮定を安心して設けるには、事前に業種間の分析をしておく必要があります。

いくら割安で資金が集まりそうな企業があっても、その企業が属している業種から他業種へ資金が流出してしまいそうなら意味がありません。
企業間の分析をする前に業種間の分析をして、その企業が属する業種が割安っぽくて資金が集まってきそうな業種かどうかを確認しておく必要があります。


また、4の仮定を置くと、もうひとつ想定される資金の動きがあります。

それは、比較的に割高な企業の相対時価総額シェアが低い場合、割安な企業の相対時価総額シェアは上がりにくいということです。

これも当然ではありますが、いくらグラフ上で割安な企業が見つかったとしても、他の割高な企業の時価総額が割安な企業よりまったく小さいのであれば、資金がそこからまわってきてもその影響は微々たるものになってしまいます。




まとめ

 

PPMでは、複数の製品・事業間においてこれまでどうお金が動いてきたかを検証して、将来のお金の動きを予測するということが可能です。

PPM的投資手法でもこの発想を用います。

つまり、ある業種内や企業群における投資資金のこれまでの動きを追って、そこからのアナロジーで将来的に投資資金が集まりそうな企業を探そうという試みです。


分析の流れは以下の感じにまとまります(再掲)。

1. ある業種や企業群に属する全企業について、「売上高成長率」・「相対時価総額シェア」・「ROE」の三本の軸、および「EBITDA倍率」の円の大きさで三次元のバブルグラフを作る

 *現時点と過去のいくつかの時点におけるデータで複数のグラフを作成

2. グラフのポートフォリオが時系列に沿ってどう動いてきたかを検証して類型化する

3. 現時点において相対的に外れた円の大きさ(EBITDA倍率)を持つ企業がないか探す

4. 外れている企業がある場合、その企業を起点に投資資金が動きうるかを、過去の動きと照らし合わせて予測する

 *これらの一連の分析をする前には、対象の業種や企業群が含まれる業界(あるいは株式市場全体)に対しても同様に分析をおこなっておく。



投資資金が動きうるかを考える際は以下の事項にも注意。

・外れ値の割安な企業と外れ値の割高な企業の相対時価総額シェアは同レベルか

・違う場合、グラフ上で二社間を結ぶようにほかの企業が存在しているか

・割高な企業の相対時価総額シェアが小さすぎないか


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長くなってしまったので今日はこのあたりで終わりにします。
お付き合いいただきありがとうございました。

今日の記事ではまだ詰め切れていないところもあるので、また今度続きを書きたいと思います。
今度はケーススタディをしてみたいです。

ではではー!




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