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ちゃーりーとちょこっとレーティング工場

20代サラリーマンのまったり株式投資記録です

読書記録#3:『ウォール街のランダム・ウォーカー』

読書記録(書評)



こんばんは!お麩パンあらため、ちゃーるです!
ツイッターアンケートの結果、名前をそっちに合わせることにしました。
今後ともよろしくお願いしますー^^

それに伴って、ブログタイトルも「ちゃーりーと投資力工場」に変更しました!
「工場」のところを「向上」にしようかと思いましたが、それだとさすがにダジャレが過ぎるのでやめました(笑)


では、本題で今日は「読書記録」より第三冊目の感想です。

今日の本はこちら。

ウォール街のランダム・ウォーカー』,バートン・マルキール(井出正介訳),2011,日本経済新聞出版社


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目次

 


第1部 株式と価値

  -株式投資の二大流派 / 市場の狂気
  -株価はこうして作られる / 二一世紀は巨大なバブルで始まった

第2部 プロの投資家の成績表

  -株価分析の二つの手法 / テクニカル戦略は儲かるか
  -ファンダメンタル主義者のお手並み拝見

第3部 新しい投資テクノロジー

  -新しいジョギング・シューズ / リスクをとってリターンを高める
  -行動ファイナンス学派の新たな挑戦 / 効率的市場理論に対する攻撃はなぜ的外れなのか

第4部 ウォール街の歩き方の手引

  -インフレと金融資産のリターン / 投資家のライフサイクルと投資戦略
  -ウォール街に打ち勝つための三つのアプローチ





要旨

 

 個人投資家にとって最良の選択は、インデックスファンドへ投資することだ。個別の株式の売買や投資信託への投資をするべきではない。

 なぜなら、市場は効率的であるからだ。どんな方法を取っても、効率性によって過剰リターンは相殺されてしまう。市場平均を継続して上回ることはできない。
 ゆえに、売買手数料や運用コストが低いインデックスファンドで市場平均を実現したほうが良いだろう。


 市場が効率的であるとは、株価はおおむね知られている情報を正しく、早く反映するということを指す。
 確かに、短期的には株価は本来価値から乖離する。しかし、市場はその非効率にすぐに気づき、株式の価格は是正される。いかなる投資手法をとっても、一貫して非効率を見つけて市場平均を超えるリターンを得るということはできない。

 テクニカル分析ファンダメンタル分析、いずれの投資方針を取っても同様だ。

 テクニカル分析では、過去の株価の動きを統計的に分析する。過去のパターンから将来の動きを予想しようとするわけだ。しかし、この手法では、全員が同じようなパターンを見つけて判断するので、優位性を得ることは難しい。また、トレンドが形成されたあとに売買をするので、株価の転換点では大きな損を出す危険もある。

 ファンダメンタル分析は、株式の本質価値を分析対象とする。企業の将来のキャッシュフローを予測し、現在の株価が過小評価されていないかを考ようとする手法だ。ところが、この手法もうまくいかない。なぜなら、将来の業績予測は、プロのアナリストにとってすら極めて困難だからだ。そのうえ、仮に正しい予測をおこなえても、適正な株価がいくらなのかを当てられずに失敗することも多い。

 もっとも、投資家は考えられているほど合理的には行動していないという批判もあるだろう。実際、心理学的な見地から、投資家はある種のミスを犯しやすいことが分かっている。しかしながら、この観点からみても市場の効率性に打ち勝つことは難しい。たとえば、逆バリ投資が心理学的なテクニックを使った手法のひとつであるが、統計的には平均的なリターンをもたらしたにすぎなかった。




感想・書評

 

最初にこの本を読んだのは去年の10月で投資始めてすぐの時だったので、株式投資って難しいんだなー…ひー…というのが感想でしたね笑
反論の余地もないし、良いリターンを得ようとするなら、人並み外れた努力をするしかないだろうな…と思いました。


ですが、最近読み返して、二つ疑問を感じた点がありました。

一つが、市場の効率性を示す根拠を、投資信託の運用結果の統計データに求めている点。
もう一つが、テクニカルよりファンダメンタルが優位であると主張している点です。

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一つ目について、マルちゃんは、プロが考え抜いたポートフォリオですら市場平均に勝てないから、市場は効率的だと言っています。

ですが、プロの運用結果が平均に落ち着くのは考えてみれば当たり前のことです。
運用資金の大きい彼らが市場平均そのものなんですから。


効率性を示すためには、ひとつひとつ個別にファンドの運用結果を追う必要があるとわたしは感じます。
その結果として、市場平均を長期的に超えているファンドが運の結果としか言えないぐらい低い割合になるのであれば、市場は効率的であると言っていいと思います。

でも、マルさんはここまで精緻な調査はしていないです。

もっというと、仮に今わたしが言ったことが証明されても、市場が効率的であることの証明にはならないかと。
ファンドのパフォーマンスが平均に落ち着く理由を、効率性だけに求めるのは無理があると思います。
他の要因も考えられます。運用上の制約でしたくない売買をせざるをえないことがあるからリターンが落ちるとか。

それにむしろ、市場がランダムで非効率だからこそ、どんなファンドも将来を予想できず平均に落ち着いてしまうといえる可能性もあるのでは。
ファンドのリターンの説明について、効率性のほうだけでなく非効率のほうに原因を求める視点も少しほしかったところです。


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二つ目、マルさんは、インデックスファンド志向ながらも、ファンダメンタルについては若干認めているところもあります。

実際、行動経済学ファンダメンタル分析が合わされば有効な手法になりうるとも言っています(pp.347-348)。

で、テクニカルのほうはというと、もう完全に一刀両断なんですよね。
トレンド?なにそれ?自己矛盾じゃん、みたいな感じです。
個人的には、あまりにテクニカルを狭くとらえすぎかなーと。

確かに、テクニカル分析のプロセスは数学的な要素が大きくて、かなり一本道に近いとわたしも思っています。
だから、パターンを見つけても優位性を得にくい、とも。

それでも、やっぱりパターンは何種類かは見つかるはずだし、その中からどれを取るか、どう組み合わせるかには、ファンダメンタル分析同様に個人の考え方が反映されると思っています。
だから、テクニカルもそう一筋縄にはいかないはずで、ファンダメンタルと同じぐらい可能性はあるかと。

というか、行動経済学的な見地はどちらかというとテクニカル分析のほうにこそ親和性があるとも思います。
筆者も言っていますが、テクニカルはパターンを見つけてからは心理的な読み合いになります。
心理の要素の大きいテクニカル分析には、行動経済学的な見方は大いに役立つはずです。
なんで、筆者は行動経済学の可能性をファンダメンタル分析との結びつきだけに限定したのか疑問です。

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と、今日の感想はこんな感じですねー。

確かに、筆者の言うとおり、どんな手法であっても、全体のパフォーマンスは市場平均になってしまうのかもしれません。
でも、そのことは、必ずしも、市場が投資家に過剰リターンを得ることを許さないことを意味しないとわたしは考えます。

いかなる手法でも、リターンの分布図を見れば、当然市場平均から平等に正のリターンも負のリターンもありえます。
そうであるなら、もし自分に合う手法を見つけられるのであれば、なにかある種の手法をとるのは、単にインデックスファンドを選ぶより良い選択肢になるのではないかなと思います。
自分に向いた手法をきちんと選べば、リターンの分布図を正の方向に全体的にずらすことができるはずです。

わたしはそう信じて頑張ります。


ではでは、今日はこれで!