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ちゃーりーとちょこっとレーティング工場

20代サラリーマンのまったり株式投資記録です

読書記録#5:『グローバル・インベスティング』

読書記録(書評)


こんにちは!

今日は「読書記録」より第五冊目の感想文です。

けふはこちら!
『グローバル・インベスティング』,ロジャー・G・イボットソン,ゲイリー・P・ブリンソン(ニッセイ基礎研究所訳),1998,東洋経済新報社

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今日も要約はなしで、気になった部分を抜粋して感想・書評を書くという感じにします←





目次・概要

 


第1部 世界の市場

第2部 インスティテューショナル・インベスティング

第3部 株式市場

第4部 債券市場

第5部 インフレーションとその他の資産

第6部 まとめ

 

株だけでなく、債権や為替、不動産等も含めた資産市場における、国際的な分散投資戦略について書かれた本です。
投資するときはアセットや国を分散した方がいいですよーといったことが書かれています。
データとグラフが豊富なのでわかりやすいです。

(1998年の本なので、「EU」が「EC」と書かれていてちょっと古すぎかもしれません笑
ただ、基本主張に影響はないのでまあいいかな、と)。




参考になった点

 

その1-資本と価値

労働者の生産性を向上させるには機械を必要とするが、その機械の物体としての性質にではなく、その機械をいかに作り使うのかという知識にこそ資本が内包されている(p.4)


この文章は、グローバル化した現在の強固な経済は、人的資本が早く、広く移動できるようになったことで現実になった、という文脈で出てきました。
人的資本をタイムリーに必要な場所に配置できるようになったため、生産性が上がっているといった議論です。

そこでちらっと出てきたのがこの言葉。
資本の価値は、企業の持つ「モノ」自体ではなく、それを使う「ヒト」のノウハウにあるという意見ですね。


個人的に、これは資産やのれんの見方をガラッと変えるものだったので印象に残りました。


基本的に、株式投資での価値評価では、モノ(資産)とヒト(ノウハウ)は区別しているものかと思います。
資産の価値は機械や建物、土地等の時価額で、そこから膨らんでいる分がその企業がもつノウハウの価値(=のれん)であるといった感じです。

つまり、のれんと帳簿上の資産は、これといって対応させられてはおらず、それぞれ切り離されて考えられています。
だから、「のれん」というとふつうブランドとかがイメージされて掴みどころのないものになりがちなんですよね。

で、先の引用に戻りますと、これはのれんと資産をつなぐ架け橋になる言葉だなーと思ったんですよね。
というのも、資産の価値はそのモノ自体ではなく人の知識にあるということは、裏返すと、人の知識は資産に帰属してそこに価値を付加するということでもあるからです。

そうして改めてみると、のれんがぼんやりとした実体のないものではなく、資産に対する付加価値という定量的に捉えられるものに変わっていることに気づきました。

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たとえば、木こり職人が事業を営んでいる場面を考えてみます(どんな場面だ笑)。
資産は斧だけとします。

ふつうの職人さんだと1時間で10本しか木を切り倒せません。
でもそんななかに、1時間に20本木を切れる達人(通称:キコリーナさん)が実はいらっしゃいました。
コリーナさんの生産性は二倍です。

ここに出資者がいて、ふつうの木こりさんの事業には斧と同額で出資金を出す(PBR1倍)とします。
すると、生産性が二倍のキコリーナさんの事業に対する評価は、斧の価値の二倍(PBR2倍)になります。
この斧の価値を超えた分がのれんになりますね。

そののれん価値はキコリーナさんのノウハウが評価されて生まれています。
斧を使う彼の腕に価値があるというわけです。

ですが、その価値は斧とは切っても切り離せないものです。
たとえば、資産にチェーンソーが加わったとして、キコリーナさんがそっちには不得手だとしたら、生産性は伸びません。
その場合、資産が増えても斧のようにのれん価値は上乗せされてきません。

こうしたことを踏まえると、コリーナさんの腕というのれん価値は、斧という資産に帰属するというわけです。
斧という資産の利用価値を高めているからのれんができているのであって、決して、資産がないところから価値が生まれているわけではありません。

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冗長で単純な例なので、「んなのあたりまえじゃねーか!」って思われそうですね(^_^;)
でも、わたしには今までこの視点が完全に抜けてました。

のれん価値というと、ブランドとかノウハウとか言ったものがイメージされやすくて、あいまいに捉えられることが多いです。
それらがどの資産の利用価値をどれだけ高めているかといったことは、なかなか語られません。

実際のM&Aの場面ですら、「シナジー」といった言葉を大義にのれん価値の中身が精査されないことはあると聞きます。


株式投資をする際も、わたしとしては、のれん価値を特定の資産に帰属させるということを理想としてはやってみたいです。

特に、PBRが高い企業をみるときには。
難しいとは思いますが…笑



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その2-本来価値と情報費用

 

資産は、その本来価値を決定するためにかかる情報費用の分だけ、本来価値とは異なってしまう (p.42)

 
これは文字通りで、株価は、本来価値から情報費用を割り引いた値になっているということです。
情報を得たり分析したりするのに必要なコストの分だけ、本来価値から乖離するという意味ですね。

これを展開すると、多くのバリュー・グロース株は、指標や業績的にいくら割安でも、情報収集をして分析するコストをそこに加味すると、実際には割安ではないということになる気がします。

実際、割安だと思える株が万年同じ水準にとどまるということがあるのは、こうした背景があるからなのかもしれません。

情報費用というのは今日初めて知った言葉なので今度また調べてみたいです。
定量的に捉えるとなると難しそうですね(>_<)
そもそもそういう方法があるのかどうか…

 



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今回も思いのほか長くなってしまいました。
自分の考えを整理しようと少し例も交えてみましたが、たとえが下手すぎ&文章書くの苦手すぎで泣けてきます…(;_:)

これからブログをとおして文章力と表現力も磨いていきたいです…!
ではでは(^^)/